議事録を開くと、見出しが「リリース時期について」のように話題の名前だけのことがあります。読む人は本文まで進まないと、何が決まったのか分かりません。この記事は、見出しに結論を入れる書き方を、研修でどう教えるかに答えます。
見出しに結論を入れる書き方は、研修では書き換えの練習として教えます。話題の名前を、決まったことの文に直す練習です。たとえば「リリース時期について」を「リリース時期は5月末に決定」と直します。弊社の生成AI研修 Qu では、この書き換えを1つの練習にして、手を動かしてもらいます。
見出しだけで結論が分かると何が変わるか
見出しを上から読むだけで、会議の結論が順に追えます。本文を全部読む時間がない人も、見出しの段階で内容をつかめます。会議を休んだ人や、あとから参加した人も同じです。
研修では、この効き目を先に体験してもらいます。受講者に見出しだけの一覧を渡し、1分で会議の内容を言ってもらう、という体験です。話題の名前だけの一覧では言うのが難しく、結論入りの一覧なら言えます。この差を見ると、書き方を変える理由が伝わります。
研修で見せる書き換えの例
先に、直す前と直した後を並べて見せます。次の表は、書き方の例です。
| 話題だけの見出し | 結論を入れた見出し |
|---|---|
| リリース時期について | リリース時期は5月末に決定 |
| 来期の予算について | 来期の予算は今期と同じ額で進める |
| 会場の件 | 会場は本社の会議室に決定 |
| 資料の共有方法 | 資料は共有フォルダに置く |
表を見せたあとで、直し方の決まりを1つだけ伝えます。見出しの文末を「決定」「進める」「置く」のような言い切りにすることです。話題の名前で終わっていたら、まだ直せていません。
書き換えの練習の進め方
練習は、短い議事録を使って次の順で行います。
- 受講者に、見出しが話題の名前だけの議事録を配る
- 見出しの下の本文を読み、その議題で何が決まったかを一言で書く
- その一言を、見出しの文に入れて書き直す
- 隣の人と見出しだけを読み合い、結論が分かるかを聞き合う
- 結論が分からないと言われた見出しを、もう一度直す
4の読み合いが大事です。書いた本人には分かる見出しでも、読む人には伝わらないことがあるからです。読む側に回ると、直す点が自分で見えてきます。
決まっていない議題はどう書くか
すべての議題で結論が出るわけではありません。結論が出ていない議題を、無理に決まったように書いてはいけません。
研修では、決まっていないことも結論として書くと教えます。「次回の会議までに、担当者が案を2つ出す」のように、決まっている次の動きを見出しに入れます。「検討中」とだけ書くと、結局何も伝わりません。誰が、いつまでに、何をするかが決まっていれば、それが見出しになります。
この書き方は、議事録の研修では、誰が何をいつまでにやるかの書き方を教える(新しいタブで開きます)で扱っています。見出しと本文のどちらでも、日付と担当者を入れる点は同じです。
全部の見出しを直さなくてよい
研修では、最初からすべての見出しを直そうとしないと伝えます。難しいと感じたら、重要な議題だけでかまいません。細かい連絡事項まで結論の文にすると、書く人が疲れて続かなくなります。
目安として、あとで読み返されそうな議題から先に直します。受講者には「今日の会議で、あとで人に聞かれそうな議題はどれか」と問いかけ、それが見つかれば、その見出しだけを結論入りにします。残りは話題の名前のままでも、まず困りません。
AIに下書きを作らせるときの教え方
議事録の下書きをAIに作らせる場合も、同じ練習が使えます。見出しが話題の名前だけなら、人が結論の文に直します。頼み方によっては、AIが見出しを話題の名前で付けることがあるからです。
直す前に、AIへ「見出しは、決まったことを1文で書いてください」と頼む方法も教えます。それでも、本文と見出しの内容が合っているかは、人が読んで確かめます。AIの下書きを、そのまま配らないためです。60分の進め方は、議事録をAIで作るワークショップの進め方(新しいタブで開きます)にまとめています。
2026年10月時点で、弊社の法人向け研修は、社員全員のワークショップから始められます。まずは無料の実演デモを見て、議事録の練習をどこに入れるかを決める進め方もできます。
研修のあとに残す決まり
研修が終わったあとに、会議で使う決まりを1行だけ残します。「見出しは、決まったことを書く。難しければ重要な議題だけにする」という1行です。議事録の雛形の一番上に書いておくと、書くたびに目に入ります。
会議の最初の1分で、この見出しを読み上げてもらう運用も合います。見出しだけで内容が分かる議事録なら、読み上げる時間が短くてすむからです。書き方の決まりが、会議の進め方も軽くします。