このレッスンでは、Grok を業務で使い始めるまでの3つの決めごとを扱います。どの入口から使うか、どのアカウントで入るか、会話を AI の学習に使わせない設定をどこで切るかの3つです。
到達目標は1つです。 部で使う入口とアカウントを決め、学習に使わせない設定を切った状態で、最初の質問を送れるようになることです。
なぜ入口とアカウントから始めるか。Grok は同じ名前で3つの場所から使え、使える範囲がサインインしたアカウントで決まるからです。ここを曖昧にしたまま使い始めると、有料プランに入っているのに枠が小さい、部の履歴が個人のアカウントに残る、といった行き違いが起きます。
画面が説明と異なる場合は、近いものを選んで進めてください。判断が付かない場合は運営へご連絡ください。
Grok の3つの入口
Grok は、xAI が提供する生成 AI チャットで、3つの入口から使えます。 Web の grok.com、iOS と Android の Grok アプリ、そして X アプリと x.com の中にある Grok です(出典1、2、4)。
| 入口 | 開き方 | 運営 |
|---|---|---|
| grok.com | ブラウザで grok.com を開く。公式は Chrome 系のブラウザを勧めている | xAI |
| Grok アプリ | App Store か Google Play から「Grok」を入れる | xAI |
| X の中の Grok | X アプリか x.com のナビゲーションバーにある Grok のアイコンを選ぶ | X(サービスの提供は xAI) |
業務で使うなら grok.com を基本にします。 公式 FAQ は、grok.com 以外のアドレス(grok.x.ai など)では一部の機能が見えない場合があると案内しています(出典2)。X の中の Grok は、X の投稿を読んでいる流れでそのまま聞きたいときに向きます。

3つの入口は同じアカウントでサインインすれば履歴が共通になります(出典1)。部で使う入口を1つ決め、残りは補助と位置づけておきましょう。
使える範囲を決めるのはアカウント
Grok で使える範囲は、どのアカウントでサインインしたかで決まります。 プランはアカウントに紐づくので、別のサインイン方法で入ると、支払っているプランが反映されません(出典2)。
例えるなら、会員カードです。カードを持っていても、レジで出さなければ会員価格になりません。Grok では「同じアカウントでサインインすること」がカードを出すことに当たります。
| サインインの方法 | 起きやすい行き違い |
|---|---|
| X アカウント | X Premium のプランがそのまま反映される。X 側で契約したプランはこの方法で入る |
| Google や Apple のアカウント | X Premium に入っていても、X アカウントと連携していないと反映されない |
| メールアドレス | 同上。プランを買ったときの方法で入る必要がある |
X アカウントとの連携は、grok.com の設定から行えます。 公式 FAQ では Settings → Account の「Connect your X Account」から X のサインインを追加すると、X 側のプランが反映されるとしています(出典2)。
利用枠の仕組み(週の枠を製品間で分け合う形)は、教材『リアルタイム情報を扱うエージェント』のレッスン1で扱っています。ここでは繰り返さず、部で使うアカウントを1つ決めることに集中しましょう。
無料と有料の違いは公式ページで確かめる
この教材には、料金と利用枠の数値を書きません。 公式が枠の仕組みを2026年6月に変えたように(出典2)、数値は数か月で変わり、教材に写した時点で古くなるからです。
| 知りたいこと | 見る場所 |
|---|---|
| grok.com の有料プラン(SuperGrok) | grok.com にサインインして Settings → Billing |
| X 側の有料プラン(X Premium) | X ヘルプセンター「About X Premium」 |
| いまの利用状況 | grok.com の Settings にある Usage の表示(出典2) |
無料でも使い始められます(出典1)。上司から「有料にすべきか」と聞かれたら、まず無料で1週間使い、Usage の表示で枠に達したかを見てから判断すると答えられます。
この教材で扱う操作は、無料と有料で変わりません。上の表のどこを見ればよいかを覚えておきましょう。
会話を学習に使わせない設定を先に切る
Grok に入力した内容は、初期状態では xAI のモデルの学習に使われることがあります(出典3、4)。使わせない設定は入口ごとに場所が違い、切った後の会話にだけ効きます。
なぜ先に切るか。切る前に入力した内容は、設定を切っても学習の対象から戻らないからです(出典3)。だから、業務の内容を1文字でも入れる前に切ります。
| 入口 | 設定の場所 | 切るもの |
|---|---|---|
| grok.com | Settings → Data | 「Improve the Model」を外す |
| Grok アプリ | Settings → Data Controls | 「Improve the model」を外す |
| X の中の Grok | X の設定 → プライバシーと安全 → データの共有とパーソナライゼーション → Grokとサードパーティコラボレーター → データ共有 | 「公開データに加えて、GrokおよびxAIでのやり取り、インプット、結果をトレーニングと調整に利用することを許可します。」を外す |
設定を切っても、返答に「イイね」「ダメ」のフィードバックを送ると、その会話は学習に使われることがあります(出典3、4)。部で使うときは、フィードバックのボタンを押さない決めごとにしておきます。
| 補助の手段 | 何が起きるか |
|---|---|
| Private Chat | 画面右上の幽霊の形のアイコンで入る。会話が履歴に残らず、学習にも使われない。一定期間で削除される(出典3、5) |
| Personalize Grok using X | X のデータで返答を個人向けに寄せる設定。部で使うなら切っておくと、個人の閲覧履歴が返答に混ざらない(出典3) |
演習
演習
部で Grok を使い始めるための決めごとを、次の表に埋めてください。演習の題材は、自社のものに置き換えて構いません。
| 決めること | 記入 |
|---|---|
| 部で使う入口(grok.com、Grok アプリ、X の中の Grok) | |
| サインインに使うアカウントと、そのプラン | |
| 学習に使わせない設定を切った日と、切った人 | |
| フィードバックのボタンを押さない、の周知先 | |
| 上司への説明の一文 |
成果物は、5行が埋まった表です。次のレッスンでは、このアカウントで会話の基本を試します。
出典
出典
- 出典1: xAI「Grok」製品ページ https://x.ai/grok (確認日 2026-09-18)
- 出典2: xAI Docs「FAQ - Grok Website / Apps」 https://docs.x.ai/grok/faq (確認日 2026-09-18)
- 出典3: xAI「Consumer FAQs」 https://x.ai/legal/faq (確認日 2026-09-18)
- 出典4: X ヘルプセンター「Grokについて」 https://help.x.com/ja/using-x/about-grok (確認日 2026-09-18)
- 出典5: xAI「Privacy Policy」 https://x.ai/legal/privacy-policy (確認日 2026-09-18)