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外部にAI導入を頼むときは、4つを紙1枚に書いてもらうと研修で教える

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AI導入を外部の会社に頼むとき、提案書に「業務を効率化します」とだけ書いてあることがあります。読んだ人は、よさそうだと思っても、何を頼むのか説明できません。この記事は、頼む側の社員に、相手から人と成果物と進め方と考え方の4つを紙1枚で出してもらう方法を、研修でどう教えるかを説明する記事です。

教えることは、4つを紙1枚で出してもらう頼み方

研修で教える答えは短く言えます。外部に頼む前に、相手へ「人、成果物、進め方、考え方の4つを、紙1枚に書いてください」と頼む。この頼み方を、受講者が自分の言葉で言えるようにします。

ある資料では、サービスの中身を見せる順番として、この4つが挙げられていました。4つがそろえば、頼む側は中身を見て判断できます。逆に「効率化します」という言葉だけでは、どの会社も同じことを書けるため、比べる材料になりません。

4つは、それぞれ何を書いてもらうか

受講者には、次の表を配ります。何を出してもらうかと、書いていないときに何が分からないかを、並べて見せます。

項目書いてもらうこと書いていないと分からないこと
人実際に作業する人の役割と、頼む側と話す人誰が手を動かすのか
成果物納めるものの名前と、形(資料、設定、手順書など)終わったあとに何が手元に残るのか
進め方段階と、各段階で頼む側がすること社内でいつ誰の時間が要るのか
考え方その会社が、なぜその進め方を選ぶのか自社の事情に合わせてくれるのか

この表は、受講者が実際の提案書を読むときの点検表にもなります。空欄が見つかった項目を、そのまま相手への質問にできるからです。

研修では、空欄を見つける練習をする

話を聞くだけでは、受講者は明日から使えません。研修では、短い提案文を1つ配り、4つのうち何が書かれていて何が抜けているかを、受講者に印を付けさせます。

配る提案文は、作り話で構いません。たとえば「AIで業務を効率化し、御社の生産性向上を支援します。経験豊富なチームが対応します」という文です。この文には、人の役割も、納める物の名前も、段階も、選ぶ理由もありません。受講者は、4つとも空欄だと気づきます。

次に、その空欄を埋めてもらうための依頼文を、受講者に書かせます。「納めていただく物を、名前と形で教えてください」のように、答えが具体的な言葉になる聞き方に直します。

「どんなことをしてくれますか」という聞き方は、相手が長い説明を返せてしまいます。紙1枚に収めてもらうと決めておけば、相手は大事な点を選んで書くしかなく、頼む側も短い紙なら読み比べられます。

弊社も、書いた紙を人が読んで確かめる

弊社は、自社の文章を公開する前に、人間が読んで分かる言葉かを確かめています。比喩を使わないこと、専門語は初出で説明することが、その基準です。外部の会社が出してくる紙1枚にも、同じ基準で当てはめるとよいと、弊社は考えています。

読んで分からない言葉が1つでもあれば、そこを相手に聞き返す。研修では、この聞き返しを失礼ではなく、頼む側の仕事として教えます。分からないまま進めると、納めてもらった物が使えるかを、あとで判断できなくなるためです。

考え方と数字は、別の質問として聞く

4つのうち「考え方」は、書きにくい項目です。考え方を先に聞くか、測れる成果を先に聞くかは、資料の間でも意見が分かれています。研修では、どちらかを正解にしません。

受講者に教えるのは、考え方は紙1枚の中で聞き、効果を示す数字は別の質問として聞く、という分け方です。ただし、効率化で何の数字がどう変わるかは一般には決まっておらず、作業の時間なのか、1件あたりの費用なのかも会社ごとに違います。だから受講者には、相手に任せて決めてもらうのではなく、頼む側が相手と話して数字を1つ決める項目として扱わせます。

明日できる一手

研修のあと、受講者が明日できることは1つです。いま手元にある外部の提案書か見積書を1通選び、人、成果物、進め方、考え方の4つに、あるかないかの印を付けます。印が付かなかった項目を1つ選び、その項目だけを書いてほしいと、相手にメールで頼みます。

会社にとって、この手順が要る理由は、頼んだあとに直せるものが少ないからです。契約したあとで「思っていた物と違う」と分かっても、費用はすでに動いています。頼む前の紙1枚は、その行き違いを小さな手間で防ぎます。

外部の選び方をもう少し広く確かめたい場合は、生成AI研修のサポート体制を、発注前に確かめる6つの問い(新しいタブで開きます)も参考になります。値段が見つからない理由は、生成AI研修の価格は、なぜ調べても出てこないのか(新しいタブで開きます)で説明しています。

2026年10月時点の考え方です。紙1枚に書いてもらう項目は、会社の事情に合わせて増やして構いません。ただ、最初は4つに絞るほうが、相手も頼む側も迷いません。