社員のAIスキルは、研修の前と後に同じ課題を解かせ、決めた基準で見比べると測れます。弊社の生成AI研修 Qu では、点数をつけずに「基準を満たしたか」で見ます。まず取り組むことは、社員の普段の仕事から課題を1つ選ぶことです。この記事では、課題の作り方、見る観点、基準の決め方を説明します。研修の形ごとに測り方がどう変わるかも、Qu の法人プランの中身に沿って書きます。
社員のAIスキルはどうすれば測れますか
答えは、同じ課題を研修の前後で1回ずつ解かせることです。本人に「使えるようになりましたか」と聞いても、答えは気分で変わります。自信がついただけで、できることが増えていない場合もあります。
同じ課題なら、前回と今回の回答を並べて違いを見られます。課題が毎回違うと、難しさがそろわず比べられません。研修の中では、その課題の答えを教えないでください。
どんな課題を選べばよいですか
課題は、その社員が仕事で実際にする作業から選びます。営業なら、お客様への返信メールの下書きです。人事なら、募集文の見直しです。
課題には、次の3つを入れます。
- 作業の材料になる文章や表(個人情報を含まない見本)
- 作業の目的と、できあがりの形
- 制限時間(30分前後が目安です)
材料に、実際の社内資料をそのまま使わないでください。社外に出せない情報が入るからです。実際に近い見本を、研修の担当者が作ります。
何を見ればスキルの差が分かりますか
見る観点は3つに絞ります。多いと、見る人によって判断がずれます。
| 観点 | 見ること | 研修前の例 | 研修後の例 |
|---|---|---|---|
| 指示の書き方 | 目的、相手、形、制限を書いているか | 「メールを書いて」だけ | 誰に、何の目的で、何字以内かを書く |
| 結果の確認 | 出てきた文章の誤りを自分で探しているか | そのまま使う | 数字と固有名詞を元の資料と照らす |
| 情報の扱い | 入れてはいけない情報を入れていないか | 氏名や金額をそのまま貼る | 伏せ字にするか、入力しない |
指示とは、AIに渡す文章のことです。AIはこの文章を読んで答えを作るので、書き方が結果を大きく変えます。
結果の確認は、AIの答えが正しいかを人が確かめる作業です。AIはもっともらしい誤りを書くことがあります。確かめる習慣の有無が、スキルの差になります。
情報の扱いは、1つでも守れていなければ不合格にしてよい観点です。
研修の形によって、測り方はどう変わりますか
Qu の法人向けには、4つのプランがあります。人数と期間が違うため、課題の回し方も変わります。
- ワークショップ(社員全員、1回3時間): 課題は15分ほどに短くします。前の回答は研修の冒頭、後の回答は終わりの前に集めます
- 1社毎週定例(週1回の全体MTG、2か月): 毎週の定例の中で、観点を1つずつ見ます。2か月の間に、前、途中、後の3回を比べられます
- 1on1型短期集中研修(5名まで、専属講師が1対1、2か月): 講師が回答を1人ずつ読み、弱い観点に絞ります
- 1on1型短期集中研修+開発(5名まで、4か月): 研修の部分は3と同じに測ります。弊社が開発する部分は研修ではないため、この測り方の対象にしません
全プランに、オリジナルカリキュラム Qu-bis が付きます。課題の題材は、この内容と社員の仕事の両方から決めます。
人数が多いと、1人ずつ見る時間は取れません。その場合は、基準の表を先に配り、本人が見直せるようにします。
点数ではなく基準は、どう決めますか
点数にすると、「72点と75点の違いは何か」という議論が始まります。この議論は役に立ちません。「できる」か「まだできない」かを決めるほうが、次にすることが分かります。
基準は、次の手順で決めます。
- 3つの観点ごとに、「これができていれば合格」という行動を1文で書く
- 部署の中で仕事のよくできる人に、同じ課題を解いてもらう
- その回答を見て、1で書いた文が現実に合うかを直す
- 基準を、解く人に事前に見せる
- 研修の前に1回、研修の後に1回、同じ基準で見る
2が大切です。机の上だけで決めると、誰も満たせない基準になりがちです。
4で事前に見せるのは、何をすればよいかを分かってもらうためです。隠して試験にすると、本人が萎縮して本来の力が出ません。
評価する人は2人にします。1人だと好みが入るからです。2人の判断が違ったときは、基準の文を直す合図です。
基準の文は、公開前に人が読んで分かる言葉かを確かめてください。弊社は外へ出す文を、そのように点検してから出しています。「数字を元の資料と照らした跡がある」のように、見て分かる書き方にします。
弊社の運用から、情報の扱いの基準をどう作れますか
弊社は、AIにできることを、指示ではなく設定で絞っています。たとえば AI のアカウントには、読むことと下書きを作ることしか許していません。投稿のボタンを押すのは人です。
この考え方は、情報の扱いの基準にも使えます。「気をつけましょう」と書くだけでは、守れたかを見られません。貼ってよい情報と貼ってはいけない情報を一覧にすると、課題の中で守れたかを確かめられます。
また弊社は、成果の数字を入れず、確かめられる事実だけを書きます。測定も同じです。「何%上がった」と言うより、前と後の回答を並べるほうが、納得を得やすいです。
次に何をすればよいですか
まず、無料の実演デモを見てください。デモは見る会です。自社の社員がどんな課題で、どの観点を測るかを考える材料になります。そのうえで、課題と基準を一緒に決めたい場合は、弊社にご相談ください。研修を始める前に、課題と基準の案を一緒に作れます。
発注前の確認項目は、生成AI研修のサポート体制を、発注前に確かめる6つの問い(新しいタブで開きます)にまとめています。研修のあとに毎週何を見るかは、研修が「やった気」で終わる理由と、毎週3つの数字で防ぐ方法(新しいタブで開きます)で説明しています。この記事の内容は2026年10月時点のものです。