60分の生成AIワークショップでは、会議メモの要約、メール文案、FAQ、議事録テンプレートのように、終わったあと仕事でそのまま使える物を1つ作るネタが向いています。この記事では、Qu の研修を設計する側の考え方で、10個のネタを成果物・使う道具・つまずきで並べ、選び方と60分の配分も説明します。
60分で成果物が残るネタは、どう選べばよいですか
選ぶ基準は3つです。
- 参加者が毎週やっている仕事であること
- 60分で終わる大きさであること
- 出来上がりを見て、良し悪しを判断できること
「AIとは何か」を話すだけのネタは、60分が終わると何も手元に残りません。逆に、会社の全業務を見直すようなネタは、60分では終わりません。1つの文書か1つの表に落とせる大きさにします。
道具は、参加者がすでに持っている生成AIのチャットを使います。ChatGPT、Claude、Gemini、Copilot のどれでも進められます。新しい契約が要る道具は、当日に使えない人が出るため選びません。
10個のネタを成果物・道具・つまずきで比べると、どうなりますか
2026年10月時点で、研修の設計としてよく使える10個を並べます。「つまずき」は、進行役が先に知っておくと止まらない点です。
| 番号 | ネタ | 作る成果物 | 使う道具 | つまずき |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 会議メモの要約 | 決定事項と担当者の一覧 | 生成AIのチャット | 元のメモに決定事項が書かれておらず、AIが推測で埋める |
| 2 | 取引先メールの文案 | 場面別のメール文案3本 | 生成AIのチャット | 相手の名前や金額など、固有の情報を入れ忘れる |
| 3 | よくある質問集 | 社内向けFAQ 10問 | チャットと文書 | 社内の規則に無い答えをAIが作る |
| 4 | 議事録テンプレート | 会議の種類ごとの雛形 | チャットと文書 | 雛形が長すぎて、実際の会議で使われない |
| 5 | 求人票の下書き | 募集の文面1本 | 生成AIのチャット | 条件の事実確認を飛ばしてしまう |
| 6 | 手順書の作成 | 作業手順の番号つき一覧 | チャットと画面メモ | 手順の抜けに本人が気づけない |
| 7 | 表計算の集計補助 | 集計の関数と説明 | チャットと表計算 | 実データを貼ってよいかの確認が先に要る |
| 8 | 提案資料の骨子 | 見出し案と各1行の要点 | 生成AIのチャット | 骨子だけで満足して、中身を詰めない |
| 9 | 社内お知らせ文 | 周知文1本と短縮版 | 生成AIのチャット | 読み手に合わせた言葉の調整が足りない |
| 10 | 自分用の指示文集 | よく使う指示文の保存シート | チャットと文書 | 作った指示文を、翌日以降に見直さない |
各ネタを60分でやるには、どう進めればよいですか
どのネタも、同じ流れで進められます。
- 最初の10分で、成果物の完成形を見せ、参加者が自分の仕事の題材を1つ決めます。
- 次の20分で、最初の指示を書いて、AIの答えを出します。
- 続く15分で、答えの直すべき点を探して、指示を書き直します。
- 次の10分で、隣の人と成果物を見せ合い、気づいた点を1つずつ伝えます。
- 最後の5分で、成果物を保存して、翌週に使う場面を1つ書きます。
3番目の直す作業が、いちばん学びになります。1回で良い答えが出ることは少なく、直し方を覚えることが、仕事で使い続ける力になります。
成果物が「やって終わり」にならないようにするには、何をしますか
60分の終わりに、成果物の保存先と使う日を決めます。保存先は、チームが共有している場所にします。個人のパソコンだけに置くと、他の人が使えません。
使われたかどうかは、数週間後に確かめます。見方は 研修が「やった気」で終わる理由と、毎週3つの数字で防ぐ方法(新しいタブで開きます) にまとめています。ワークショップ1回で終わらせず、翌週の仕事で使ったかを聞く場を、先に1回置いてください。
情報の扱いで、先に決めておくことは何ですか
実データを入れる題材では、先に社内の決まりを確かめます。顧客名や金額を、そのまま生成AIに貼ってよいかは、会社ごとに違います。決まりが無い場合は、架空の名前に置き換えた資料を配ります。
また、AI の答えをそのまま外へ出さない決まりも、最初に伝えます。弊社の運用でも、AI のアカウントにできるのは下書きを作ることと読むことまでで、投稿の最後のボタンは人が押します。ワークショップの成果物も同じで、最後に確かめるのは人だと伝えれば、参加者が安心して使えます。体制の見直しには 生成AI研修のサポート体制を、発注前に確かめる6つの問い(新しいタブで開きます) が使えます。
弊社のワークショップはどういう形ですか
Qu の法人向けワークショップは、社員全員を対象にした単発1〜2日の形で、1回3時間です。参考価格は税抜30万円からです。60分のネタを、1日の中に複数並べる使い方もできます。まずは無料の実演デモから見られます。人材開発支援助成金の対象になり得ますが、支給は保証されません。賃金助成は負担に含めず、対象は雇用保険の被保険者に限ります。申請は社会保険労務士に相談してください。